通説編第3巻 第5編 「大函館」その光と影


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第1章 露両漁業基地の幕開け
第1節 区政の展開と政治潮流の実相
1 自治区制の進展と区長選任事情

自治区制の出発

函館区長の選挙

函館区役所移転問題

区内各紙連合の演説会

函館区民大会の決議

区役所の新築

林悦郎区長の辞任と政争の影

任期半ばで退任する区長たち

地元区長も途中退任

北守助役の区長就任

渋谷区長選任問題

党派の軋轢と区長問題

区役所の機構とその変遷

役所の吏員

役所の吏員   P35

 区役所の職員定数は区会で決定された。第1回区会(32年12月開催)で議決された定員は、区書記が30人、付属員(その後、傭員、書記補、技手補、事務員、技術員、給仕、小使、工夫等多くの職種に別れる)20人であった。その後の吏員数と職種名の変動は表1−10の通りであるが、吏員数の増加や新たな職種名は、区制から市制へと都市化の進む函館の行政事務の多様化と複雑化に対応していた。
表1−10 吏員数および職種名の変遷
職名
明治33.12 明治34.11 大正 4. 2 大正 7. 1 大正 9. 1 大正9〜10 大正10.12
技師
主事
視学
工師
書記
技手
工手
通訳
税務吏
傭員
書記補
技手補
掃除監督長
掃除監督
掃除巡視
1



32
5



35








28
5



35
3
1
2
5
1



28
5




35
3
1
2
5
1
4
1

25
6




45
5
1
2
6
1
4
1
1
25
6
1



45
5
1
3
7
1
4
1
1
35
6
1



50
5
1
3
17
3
6
1

54
14

1
15





各年「函館区会議決録」より作成
注)明治34.8.28追加議決により掃除監督、掃除巡視を設置
  明治34.9.1の汚物掃除法で掃除吏員を設置
  明治34.11.25「傭員」を「書記補」「技手補」と改める
  大正9.1.28工師、工手を新設
  大正9.9.25掃除吏員を一般吏員定員枠から外す
  大正10.12.15税務吏を新設
  大正11.3.31(函館区達第3号)左に掲げる職に在る者は11年3月31日限り其の職を免ぜられたる義と心得へし「書記補、技手補、臨時雇、職業紹介所事務員、公会堂事務員、水産陳列場看守長、同看守、五稜郭看守、公園看守、公園臨時看守、水道看守、公共物揚場事務員、区設火葬場事務員」
  大正11.4.1庸員(事務員、技術員、巡視)の採用条件…高等小学校以上の学力
雇人(給仕、小使、職工、工夫)の採用条件…簡易なる文書の通読定数は両職種とも特に規定なし
大正10.12の定員は11.8.1の市制施行まで同一
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