通説編第3巻 第5編 「大函館」その光と影 |
||
第2章 20万都市への飛躍とその現実 第7節 都市の生活と新しい文化 2 大火と都市形成 防火建築の検証 |
防火建築の検証 P733−P735
また、社団法人建築学会でも鉄筋コンクリートが火に弱いという考え方に対して「蓬莱町一帯の防火建築物のくづれ跡を目撃した人々が斯感じたのはまがひの鉄筋コンクリート造りだと誤認していたからである、今回の場合でも本当の鉄筋コンクリート造りの建物は火災を免れて焼け跡の中に完全に残っている」(昭和9年■月13日付「函新」)、と当時の鉄筋コンクリート造の不完全さを指摘している。つまり、大正10年の大火後の復興事業は、大正12年の関東大震災後に一般化する鉄筋コンクリート造りが、いち早く採用されたものの技術面での試行段階にあったことが理解できる。 |
|
「函館市史」トップ(総目次) | 通説編第3巻第5編目次 | 前へ | 次へ |