通説編第4巻 第6編 戦後の函館の歩み


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第1章 敗戦・占領、そして復興へ
第1節 連合国軍の函館進駐
2 占領体制の確立

連合国軍の占領開始

アメリカ軍による軍政開始

北海道軍政部

北海道地方民事部

北海道地区民事部の廃止

終戦連絡札幌事務局函館出張所

北海道連絡調整事務局

北海道地区民事部の廃止   P68−P69

 この北海道地区民事部が廃止されるのは、翌昭和26年6月30日のことであるが、そこには日米間における講和条約交渉の進展という問題が大きく関わっていた。それに先だつ5月11日、民間教育および民間報道の両課を除く他の各課が廃止され、アメリカ人職員は6月上旬に帰国の予定と報じられている(北海道連絡調整事務局『執務月報』第63号)。また、5月29日付けの「北海道新聞」は、「民事部の廃止問題については今日すでに日本政府が能力を持つにいたったので全面的に委譲することになったもので、道民事部で公衆課、公衆衛生課などの機能を停止。教育課、報道課もちかくCIE図書館内に移す予定である」と報じている。この結果、法律行政課・経済課・公衆衛生課などを含む北海道民事部の組織は廃止され、民間教育課と民間情報課がGHQ民間情報局の地方事務所、すなわち民間情報局北海道地区事務所民間教育課および民間情報課として残されることになった。この北海道地区事務所が閉鎖され、北海道における占領管理機構が完全に消滅したのは昭和27年1月15日であった(前掲「北海道軍政(民政)部民間教育課の人事」)。

 

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