通説編第3巻 第5編 「大函館」その光と影


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第3章 戦時体制下の函館
第5節 戦時下の諸相
3  強制連行と捕虜問題

4 函館俘虜収容所の設置

函館俘虜収容所の開設

収容所の機構

俘虜と強制労働

俘虜の送還

俘虜の送還   P1275−P1276

 昭和20年8月の敗戦後、これら函館俘虜収容所の俘虜たちは連合国側に引渡されることになった。「俘虜引渡実施一覧表」(前掲『大日本帝国内地俘虜収容所』所収)によれば、函館俘虜収容所の場合、1596人の在籍俘虜が、本所関係は同年9月10日に大湊において、また、本所および第1〜第4分所関係は、同9月11日と16日の両日、千歳海軍航空基地においてサター少佐に引き渡された。その際、赤平の「第二分所引渡人員中物料投下に依る死亡者二名」は「遺骨」のまま引き渡したという。この数はさきの表3−43(→収容所の機構)の俘虜数と較べて1人少ないが、引き渡した俘虜の国籍は、アメリカ人505人、イギリス人828人、オランダ人208人、カナダ人1人、オーストラリア人53人、他が1人となっていて、南アフリカ人1人の所在が不明である。

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