通説編第4巻 第6編 戦後の函館の歩み


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第2章 高度経済成長期の函館
第1節 行政の変貌
2 周辺市町村との合併

函館市の都市計画の継承

銭亀沢村根崎地区の編入

亀田村字港地区の編入

亀田郡銭亀沢村との合併

亀田市との合併

銭亀沢村根崎地区の編入   P328

 これより先、坂本市長の就任直後に、亀田郡銭亀沢村の根崎温泉地区の函館市編入交渉がまとまっていた(昭和21年9月15日内務省認可)。この編入の直接のきっかけは、戦後の食糧難の問題に端を発した住民運動によるもので、村と市の交渉が始まった。昭和8年以来温泉街振興のために湯川・根崎温泉座談会が組織されていたことも底流にあった。渇水期の水道の安定供給に不安を残していた函館市が市内の水供給も危うくなり、根崎温泉地区への給水を中止せざるを得なくなっていたことが村と市を歩み寄らせることになり、函館市の字鉄山の一部・字蛾眉野の一部の原野を銭亀沢村へ編入することで決着した(『函館市史』銭亀沢編参照)。これで函館市湯川温泉街がまとまりをもつものとなり、さらに昭和35年3月の土地区画整理で、温泉街の町名が湯倉町、鮫川町、湯川町、湯浜町とあったのを、湯川町1丁目、2丁目、3丁目と整理し、温泉街全域を湯川町の町名で統一した(昭和35年「北海道告示」第573号)。
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