通説編第4巻 第6編 戦後の函館の歩み


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第2章 高度経済成長期の函館
第5節 都市構造と住文化の変容
2 高度経済成長期における住文化の変貌

聞き取りによる住生活の変遷

函館市民の居住環境の実例

テレビとテーブル

電気洗濯機・電気冷蔵庫・ご飯炊き

暖房の変化

住文化における高度経済成長期の意味

電気洗濯機・電気冷蔵庫・ご飯炊き   P519−P520


駅前にオープンしたガス会社のショールーム(昭和34年、「道新旧蔵写真」)
 洗濯機や冷蔵庫に象徴される電化製品の普及も、テレビほど一時期に集中してはいないが、昭和30年代である。こちらはもっぱら女性の聞き取りによって思い出深く語られることで、電気洗濯機の入る前は盥(たらい)と洗濯板で洗っていたので、楽で楽で殿様になったようであった(大正11年生まれ・松川町)というような印象的な話が聞けた。商売の関係で氷の冷蔵庫が入っていた家もあったが、電気冷蔵庫も一般的には大きな意味を持った。毎日買い物にいく必要がなくなったということも、主婦にとっては重要な変化であった。
 ご飯の炊き方もこの間大きく変わっている。昭和20年代にはまだ囲炉裏やへっついにつば釜で炊いていたのが、都市住宅では七輪やコンロを用いるようになり、薪や石炭ストーブを使った時期から、ガスの普及でガスコンロに文化鍋、そして電気釜、ガス釜とその変貌は著しい。
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