通説編第3巻 第5編 「大函館」その光と影


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第2章 20万都市への飛躍とその現実

第8節 諸外国との関係
2 イギリス領事館と在留イギリス人

イギリス領事館の存在意義

生涯を函館で過ごしたイギリス人たち

ハウル商会とウィルソン

「外人墓地」と永代借地権

「外人墓地」と永代借地権   P1032

 前述のように居留地の外国人所有地は、すべて日本人の手に帰した。函館には他に永代借地権がある土地として外人墓地があった。昭和12年、日本政府は、全国の外国人の永代借地権を撤廃しようと、各国と交渉を行い、4月28日にすべて完了した。これにより、昭和17年4月1日以降、この効力が失われることになったのである。外人墓地は、台町17、18、22、23番地にあり、面積を国別にみるとイギリスが429.625坪、ロシアが912.708坪、中国が184.3坪、フランスが202.5坪の合計1738.133坪であった(昭和12年4月1日「函新」)。外人墓地については馬場脩氏の労作があるが、これによれば確認された墓碑は全部で107基にのぼっている(前出『函館外人墓地』)。

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