高田屋旧蔵箱館絵図
内容説明:
軸1幅 紙本 着彩 高田屋嘉兵衛は、淡路国津名郡志本村(現兵庫県洲本市)出身の廻船業者であるが、同時に日露外交に尽力した人物としても有名である。1798(寛政10)年初めて箱館に出店したのち幕府の雇いとなり、数々の業績を残した。とくにゴローニン事件における外交手腕は高く評価されている。本図は高田屋旧蔵と伝わる図である。美麗な図であり、箱館山に三十三番観音が見えるので、これが設置された1832(天保3)年以降の写しであろう。高田屋屋敷とまっすぐ海に突き出た築島が見えるが、いずれも嘉兵衛が造ったものである。築島は1804(文化元)年に幕府のあとを引き継いで造成されたもので、造船所が設置されている。市街地には御役所はじめ南部陣屋、称名寺、実行寺などが見え、手前には亀田川、クネベツ川、アリ川があって、いずれにも木橋が架かっている。(高木崇世芝/文)
西暦:
1832年以降
和暦:
天保3年以降
サイズ:
121×130cm
分類:
地図・図面
資料番号:
be000433-0002
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