内容説明：

木版　和装　1枚　明治元年（1868）に東京の版元、文苑閣・播磨屋喜右衛門が刊行した木版図である。画家は幕末・明治の横浜浮世絵師として一世を風靡した橋本玉蘭斎（五雲亭貞秀ともいう）である。『新刻松前全図』と共に刊行された図であり、上部に箱館市街図を描く。大きく「箱館府」とあるのは箱館奉行所に替わり新しく誕生した行政機関である。また、築島の周辺に「新地」という新しい埋め立て地も見える。下部には対岸下北半島にある恐山・大間岳周辺の風景を描いている。（高木崇世芝／文）　福島氏蔵板