通説編第3巻 第5編 「大函館」その光と影
第2章 20万都市への飛躍とその現実
第6節 民衆に浸透する教育
1 大正デモクラシーと教育
4 実業教育
函館女子中等学校の設置
函館女子中等学校の設置 P666−P667
大正12年6月30日、函館女子中等学校が道庁長官により設置認可された。同校は、設置者虎石恵実、位置函館市元町50番地（函館高等女学校内）、修業年限2か年、毎週教授時間数16時間となっており、道庁の「女子中等学校準則」に基づいて設置されたものである。女子中等学校は、「女子ニ必要ナル高等普通教育ヲ施スヲ以テ目的トス」るもので（「女子中等学校準則」）、修業年限は通常2か年、学科目は修身、国語、数学、理科、歴史、地理、家事の7学科、毎週教授時数16時間、授業料1か月2円と規定されている。教授は、「夜間日曜日其ノ他適当ノ時ニ於テ之ヲ行フ」ものとされ、道内の同種の学校で、大正12年2月以降5月までの間に設置認可されたものに、札幌女子中等夜学校、室蘭女子中等学校、小樽高等女学院などがある（「各種学校設置廃止」第1冊）。