通説編第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ |
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第13章 社会・文化諸相の光と影 女紅場着手順序提綱 |
女紅場着手順序提綱 P1419 設立に関する諸経費を計上したが実際の賦金収入は予定よりも少なく、開設予算の立て直しをした函館支庁は、10年末、再度「積金モ既ニ五千余円ニ及ヒ、目下人民該場設立ヲ希望致シ」と女紅場開設の件を提出、担当官吏村尾元長を上京させた(前掲「開公」5830)。村尾が上京の際に携えた「女紅場着手順序提綱」には、おおよそ次のようなことが書かれていた。一、函館に開設しようとしている女紅場は、芸娼妓へ裁縫そのほかの婦女日用欠くことのできない工芸を教授する所であるが、彼女らは遊芸浮業をもって今日まで光陰を送ってきた者たちなので、互いに教授して利益を求め大いなる効果を求めることは不可能である。故に、入り易くし成果は漸次に期待するようにするのが望ましい。 |
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