通説編第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ


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第2章 開拓使の設置と函館の町政
第2節 統治機関の創設と通信網の近代化
1 警察

箱館戦争後の治安担当

函衛隊から護兵隊へ

邏卒の仮設

函館邏卒正式発足

邏卒設置後の経緯

ハーバー殺害事件

函館県警察の発足

函館県警察の発足   P289−P290

 明治15年2月8日に開拓使が廃止されて函館県、札幌県、根室県の3県体制となると、開拓使函館支庁の警察も函館県の手に移った。函館県庁開庁5日前の3月11日、函館県甲第3号布達(明治15年『函館県布達々全書』)をもって函館県管内の警察署設置を布達した(表2−9)。この表中警察本署というのは、13年4月に府県の警保課が警察本署と改称(内務省達乙第18号)されたのを受けて設置されたもので、県庁の分課の1つと位置付けられた。開拓使時代に函館警察署内に吸収された函館支庁民事課警察係が再び独立したようなものである。警察署の職制及事務章程は15年6月28日に制定され(18年1月改正)、職制は警部長、警部、警部補、巡査体制となり、等級は廃止され、警察本署内に庶務(警察事務担当)と調度(会計・給与事務担当)の2係が置かれた。また警察署、分署が増設されているが、これは郡役所設置に合わせて警察署の配置が考えられ、集落に1分署という方針で臨んだ結果である(表2−10)。この内函館水上警察署は、開港場函館の港内取締のために早くから検討されていた警察署で、警部警部補各1人、巡査14人、水夫16人体制で、仲浜町1番地の旧開拓使の船改所を仮庁舎に誕生した警察署であった。
表2−9 函館県警察一覧表
警察署名
所在地
署長名
備考
警察本署 函館区富岡町   新設(元の警察係に当たる)
函館警察署 同上構内 警部補 金田弥太郎  
函館警察署恵比須町分署 函館区恵比須町 警部補 神田勝弥 開拓使の時は単に函館分署
函館警察署上磯分署 上磯郡上磯村 警部補代理 鎌田寧周 新設
森警察署 茅部郡森村 警部補代理 長峰将勝 明治12年3月新設の分署
福山警察署 松前郡河原町 警部 梶原道直 元福山分署
福山警察署福島分署 松前郡福島村 警部補代理 山路勝重 新設
江差警察署 檜山郡上野町 警部 武田孝継 元江差分署
江差警察署久遠分署 久遠郡久遠村 警部補代理 佐々木次之 新設
寿都警察署 寿都郡渡島町 警部 富沢利安 明治12年3月新設の分署
寿都警察署歌棄分署 歌棄郡塩路村 巡査 大槌淳崇 新設
明治15年函館県甲第3号布達『函館県布達々全書』、明治15年『函館県職員禄』より作成
函館警察著は明治17年12月1日に鶴岡町1番地(旧馬車会所跡)へ移転
表2−10 函館県警察署・分署新設表
警察署名
所在地
所管地
設置年月日
江差警察署瀬棚分署 瀬棚郡瀬棚村 瀬棚郡 太櫓郡 16.4.2
江差警察署乙部分署 爾志郡乙部村 乙部 小茂内 突符 三ツ谷 蚊柱 16.4.30
函館警察署亀田分署 亀田郡亀田村49 亀田郡 16.11.14
寿都警察署磯谷分署 磯谷郡島古丹村 磯谷郡 16.11.14
江差警察署熊石分署 爾志郡熊石村 熊石 相沼内 泊川 17.2.14
福山警察署江良町分署 松前郡江良町村 雨垂石 茂草 清部 江良町 原口 17.5.28
函館警察署恵比須町分署 函館区恵比須町 函館警察署移転に伴い17.12.1廃止  
函館警察署泉沢分署 上磯郡泉沢村 釜谷村 泉沢 札苅 木古内 知内 小谷石 18.2.18
寿都警察署本目分署 島牧郡本目村 軽臼 本目 歌島 18.2.28
森警察署長万部分署 山越郡長万部村 長万部 18.2.28
森警察署川汲分署 茅部郡尾札部村川汲 尾札部 臼尻 熊泊 18.5.20
森警察署山越内分署 山越郡山越内村 山越内 八雲 18.7.21
函館警察署尻岸内分署 亀田郡尻岸内村 尻岸内 椴法華 戸井 小安 18.9.28
江差警察署奥尻分署 奥尻郡釣掛村 奥尻郡 18.9.28
函館水上警察署 函館区函館仲浜町 函館港内一円(18.12.1会場式) 18.11.30
明治15,16,17,18年『函館県布達々全書』より作成
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